【連載・わたしのみそ作り】第4章~みんなの天地返し(1回目)様子はいかが?編
この連載では、ベターホームの先生・スタッフ計9名の「みそ係」が、自宅でみそを作る様子をご紹介しています。これまでの目次はこちらから→
前回はみそ作りに初めてチャレンジ中の、スタッフわかばの天地返しの様子をご紹介しました。その様子はこちら→
今回からは、経験者の先生とスタッフ(みそ作り歴4年~20年のベテランまで)の天地返しの様子をご紹介します。
1か月後のみそ、ふたを開けた様子
みそ係の皆がみそを仕込んで1か月がたちました。さあ、一度目のお手入れのときです。
【「みそだまり」順調にあがりました】
まずは、天地返しをしようとした日に、程よくみそだまりがあがっていた3人。
「<仕込みから39日目>カビがはえていないかドキドキしながらオープン。拍子抜けするくらい普通で、カビはなく、きれいな状態でした。みそだまりはみその表面1/3がうっすらとおおわれているくらいの分量です。みそだまりが全然あがっていなかったこともありましたが、1か月目だと今回くらいのみそだまりが普通かなと思いました。仕込んだ時より色が少し濃くなって、みその香りが少しします」(東京・スタッフふたば)
「<仕込みから39日目>押しぶたが小ぶりだったので、大きな丸いタッパーに重石を入れ、押しぶたのかわりにし使っていました。重石をはずすと、まわりにみそだまりがあがっています。ちょうど『かんたん手作りみそテキスト』と同じくらいの量だと思います」(仙台・ずんだ先生)
「<仕込みから30日目>みそだまりがあがり、順調です。近づくと、ほんのりみそを思わせるような香り」(札幌・とうきび先生)
とうきび先生は、暖房をつけるようになってからは室温22℃くらいの場所に置いていて、ほかのメンバーに比べて発酵が早いのか、みそだまりの量がいちばん多いです。
一方で、ずんだ先生がみそを置いている土間は10℃くらいだということですが、ちゃんとみそだまりが上がり、色も変わって、発酵はすすんでいるのが感じられます。
ちなみに、毎年カビがはえると話していたとうきび先生ですが、今年は、今のところ生えていないそう。
「料理教室の先生の先輩たちに、カビをはやさない秘訣を聞いて実行しました。まず、仕込んで1~2週目は、週に一度様子を見る。そしてラップや押しぶたの上からアルコールスプレー(食品用)をかけるというものです。子育ても小さなうちは手をかけて、徐々に手を放していく。みそも子育ても一緒ねーと思いました。仕込みから2週間は床暖房がつく前で、温度が低めだったことも、今回カビが生えなかったことに関係しているのかもしれません」(札幌・とうきび先生)
【「みそだまり」少なめだけど天地返しします】
続いては、みそだまりが少なめだったという2人。
「<仕込みから31日目>仕込んでからずっと気温が高い日が続いたので、カビがはえているだろうなと思い、この日を迎えるのが少し怖かったです。ところが意外にもカビは見当たらず、ほっとしました。でも、先日のわかばさんの報告と同じで、わたしのみそだまりもごくわずか。写真の撮り方が悪く見えにくいのですが、手前の光った部分の近くに2×8cmの水分がたまっていました。押しぶたとラップを取ると、上部一面が水分で光っていました。鼻を近づけると薄い薄い大豆のにおいがわずかにしましたが、みその芳香とは程遠いです」(京都・八ツ橋先生)
「<仕込みから30日目>少し水があがっていて、しっとりとした状態。みそになる前の発酵しかけのにおいを感じます。カビははえていません」(名古屋・天むす先生)
※右は甘みそ。甘みその様子は後ほどご紹介します。
【「みそだまり」少なめなので天地返しは見送り】
やはりみそだまりが少なめだったので、その日は天地返しせず、もう少し置いてみるというメンバーも。
「<仕込みから30日目>みそを置いている部屋の温度が低かったせいか、みそだまりがあがって来ず、温度の低い1階(9~12℃くらい)から2階(18℃くらい)へお引越しさせました。毎年遅かったのですが、寒くて麹くんたちが働いてくれないのでしょうね。かといって、2階のぬくぬくに連れてきては温度変化にまたもやびっくりしそうと迷っていたのですが、なかなかみそだまりができないので、移動させました」(東京・あんみつ先生)
「<仕込みから30日目>2週間くらい前から急に気温が下がり、手入れの目安の1か月目の日には、水があがっていませんでした。みそを置いている玄関の温度は15~16℃くらいです。1週間ほど置くことにしました」(福岡・とびうめ先生)
「<仕込みから40日目>仕込みからちょうど1か月たった週末は手入れの時間がとれませんでした。みそ係の皆のみその様子を見せてもらい、私も早くお手入れしないと!と、気合を入れて器具を消毒し、ふたをあけてみると、みそだまりはまったくあがっておらず、あれ!?昨日仕込んだっけ?というくらいのフレッシュな雰囲気。みそを置いている玄関は10℃くらいなので、少し温度を上げたいと思いましたが、冷暗所が玄関しかないので、たたきに近いところに置いていたのを、たたきから遠いところに短距離移動させてみました。そして器具は、みその様子を見てから消毒すべしということを学びました」(東京・スタッフぱせり)
次回は、天地返しをした様子をご紹介します。
ベターホームでは、毎年2月に手作りみその会を開催しています。教室で行うのは仕込みまでですが、天地返しなど手入れのことも丁寧に説明しますので、ひとりで仕込むのは不安という方におすすめです。みそ係の先生たちの多くも教室を担当しますので、教室でぜひお声がけくださいね!
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どんなふうに作るか、流れがよくわかります。