ベターホームの道具と食品

【連載・わたしのみそ作り】プロローグ2~みそを作る理由

わたしたちがみそを手作りする理由
みそを自分で作ったこと、ありますか?
「作ろうと思ったことがなかった」「興味はあるけど、ちょっと不安で、作ったことがない」という方、その気持ち、わかります。スーパーに行けばいろいろなみそが手頃な価格で売られているし、デパートや専門店には全国各地のこだわりのみそがズラリ。手作りしなくてもすぐに手に入ります。手作りに興味があっても、みそ作りは料理やお菓子作りに比べてちょっとハードルが高いもの。できあがるのが最短で3か月後というのがかなり先だし、だいいち、難しそう。家で発酵って、うまくできるのだろうかと心配になる人もいるでしょう。

ますますハードルを上げるようなことばかり書いてしまいましたが、いえいえ、みそ作りはそんなに大変なことではありません。そして、わたしたちがみそを手作りするのは、それだけの魅力を感じているから。それは、できあがるまで3か月待ってもいいと思わせる大きな魅力です。その魅力について、みそ係のコメントを混じえつつ、ご紹介していきましょう。

[手作りみその魅力1]おいしい
みそ係のメンバーに「手作りみその魅力は?」と聞いたところ、みんなが挙げたのが、そのおいしさでした。一度作ると、毎年繰り返し作る人が多いのは、おいしいからです。ほんとに、びっくりするくらいおいしいのです。

「いちばんの魅力は、なんといってもおいしさです。手作りみそと同等の素材を使って、同じくらいの熟成期間のみそを購入するより、手作りした方がリーズナブルでおいしくできます」(札幌・とうきび先生)

 

「できあがって開封したとき、おいしくできていると幸せを感じます」(京都・八ツ橋先生)

 

「おいしすぎて、一度作ったら最後、市販のみそに戻れない体になってしまいました」(東京・スタッフふたば)

 

「先日、おみそ汁の具になる食品の試食会をしたところ、試食したメンバーから、具の感想ではなく『このみそはどこのですか、おいしい』とコメントが。我が家の手前みそでした!」(東京・スタッフぱせり)

 

「自分好みの香り、塩加減に調整でき、好みの味にできます。自分で育てている感じがして、愛着がわき、その分おいしく感じるのかなとも思います」(東京・あんみつ先生)

 


[手作りみその魅力2]楽しく・かんたんに作れる

みそ作りに特別な技術はいりません。いちばん時間がかかるのが仕込みですが、ベターホームがおすすめしているやり方(大豆の水煮を使用)なら、約1時間で終了。子供や仲間と一緒に行っても楽しい作業です。その後は月に1回、30分程度手入れをするだけでおいしいみそができあがります。

「おいしくなーれ!と願いながら、豆をつぶしたり、麹を混ぜる感触や、香りにワクワクが広がります。家族と一緒に作ると楽しみも倍増。子供にもよい思い出ができます」(仙台・ずんだ先生)

 

「シンプルな材料でかんたんにできるところが魅力です。作る前は大変な作業かと思われるかもしれませんが、実は意外とかんたん。材料は麹、大豆、塩、水だけ。初めは塩辛かったものが、あるときおいしいみそに変わっています」(名古屋・天むす先生)

 

「ラクをしておいしいものを作れたらうれしいと毎日思っている私にもうってつけの手作りみそ。そんなに大変な思いをせず、ほとんどほったらかしで、思いのほかおいしいみそができるので、毎年作りたくなりますよ」(東京・あんみつ先生)

 

「おいしいのに、実はかんたん。手入れも月に1回だけで、基本放置でいい手軽さが長続きしている理由です。みそ作りを始めたばかりの頃は、毎年仕込む時期や毎月の手入れの日程を決めていましたが、今は思い立ったら仕込み思い出したら手入れするスタイルに。それでもなんとかなっています」(東京・スタッフふたば)

 

[手作りみその魅力3]愛着がわき、食べものの大切さを実感できる
うれしい日も、悲しい日も、同じ屋根の下で3か月以上をともに過ごす。「あの子(※麹菌のことです)たち元気かな~カビにやられていないかしら」なんて、時々気づかったりしながら。愛着がわかないわけはありませんね。愛着がわくと、大切に食べようという気持ちが芽生えます。そしてその思いは、手作りみそ以外の食品にも広がっていくことでしょう。

「ゆっくりと時間をかけてできあがっていくところが魅力です。全国のおいしいみそはすぐに手に入りますが、手間ひまかけて自分で作ったみそは格別です」(福岡・とびうめ先生)

 

「家庭で子どもたちに、作っている様子を見せたり、一緒に作るのもよいと思います。食育になります」(京都・八ツ橋先生)

 


[手作りみその魅力4]和食や日本の文化の魅力を再発見できる

2020年度の日本の食料自給率は、カロリーベースで37.17%。過去最低となりました。これは、1965年度の約半分だそう。遠い国のバラエティが豊かな食材をいつでも入手でき、何を食べるかの選択肢が豊富なのはとても楽しくてうれしいことですが、世界的な食料不足のリスクや、食料輸送による環境負荷、農業の問題などを考えると、食料自給率を改善していく取り組みが必要です。わたしたち消費者にできることは、地元や、国内でとれる旬のものを食べるように意識すること。おいしい手作りみそは、米や旬の野菜と相性ぴったりです。手をかけた料理でなくても、シンプルなみそ汁のおいしさが、和食を見直すきっかけになります。さらに[手作りみその魅力3]で挙げたように、食べものを大切にする心を育み、残さず食べることも、食料自給率の改善につながります。
また、みそは日本各地に根付く調味料。地域により異なる個性があり、その背景には様々な食文化があります。それを調べたり、みそを使った郷土料理を作ってみたり。手作りみそをきっかけに、興味の幅を広げ、新しい知識やレパートリーを身につけるのもまた楽しいものです。

「子供の頃からみそ汁がそんなに好きではなかったのですが、手作りみそで作ったみそ汁があまりにおいしくて、大好きになりました。家で和食を作る機会も増えました」(東京・スタッフぱせり)

 

「地域によって特性があるのが楽しく、こんな調味料は、なかなかないですよね。自分で作ると、みその文化にも興味がわいてきます!」(仙台・ずんだ先生)

 

こんなふうに、魅力がいっぱいのみそ作り。みそ作りへのモチベーション、高まってきましたでしょうか?次回はいよいよ仕込みの様子をご紹介します!

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