鈴木英治さん
妻のために始めた料理が、今では自身のかけがえのないライフワークに
仕事をリタイアしてから家で過ごす時間が多くなり、家事の大変さを改めて感じるようになりました。中でも、献立を立てて、買物をして、料理を作り、食卓をととのえて…という毎日の食事作りはとくに負担が大きいもの。定年後は妻に家事を任せきりにするのではなく、料理くらい自分で作れるようになろうと考えたことが、料理教室に通い始めたきっかけです。
復習を兼ねて週に1回程度は料理をするようになったものの、スタートして1年くらいはまだまだ趣味という感覚。これまで料理をしたことがなかったので、最初はゆで卵をかたゆでにする加減もわからなかったほどです。それでも通っているうちに少しずつ料理に慣れてきたので、妻の負担を減らそうと週3回ほど夕食を作るようになりました。
初めのころは、ごはん、主菜、副菜、みそ汁を作り終えるともうヘトヘトでした。ところが、続けていくと次第に並行して複数のメニューを作れるようになり、今では私がほぼ毎日の夕食作りを担当しています。妻も気兼ねなく友達と外出できるようになり、リフレッシュできると喜んでくれ、家庭円満にもつながっている気がします。
何度でも食べたくなるおいしいメニューが魅力
料理を始めるなら、まずは基本を身につけることが大切だと思います。ベターホームの〈お料理はじめての会(現:お料理入門コース)〉は、基礎から学べて日常に役立つメニューが多かったです。
自分では作らないようなメニューや使ったことのない食材にトライできる点も教室に通うメリットかな。新しい発見が刺激になり、料理の幅も広がりました。
教室で習うメニューはもちろん、ベターホームの料理の本も活用しています。毎日食べ続けられるようなホッとするレシピが多いのがうれしいですね。特別ではない身近な食材も、ひと手間かけるだけで格段においしくなることを知りました。よく「料理は愛情」といいますが、愛情以前に「知識」も必要で、食生活の豊かさは、知っているか知らないかで大きな違いが生じると実感しています。
生涯続く「食」を日々大切にしていきたい
これまでに作った料理、これから作りたい料理の記録を、パソコンの表計算ソフトに入力してすべて管理してるんです。日記も兼ねていて、もはや私のライフワークですね(笑)。現在は2か月先くらいまでの献立を組み、最終的には数日前に気候や旬の食材に合わせて微調整しながら作るものを決めています。
同じ料理でも作るたびに新たな反省点が出てくるので、たとえば“しょうゆを少し控える”とか、“温めるのは直前がいい”など、次回作るときに必要な変更点を書き加えてレシピをブラッシュアップ。これをくり返すことで自分の家庭の味により近づいてきて、料理の腕も上がっているように思います。
「食べる」という行為は生涯ずっと続くもの。それが、「面倒くさい」とか「負担が大きい」といった理由でおろそかになってしまうのは非常にもったいないことですよね。定年後にベターホームに出会い、日常的に飽きずに食べられるおいしい料理を身につけることができて、本当によかったと思っています。
<ベターホームより>
取材のときに見せていただいた、味の感想やコツなどがびっしり書きこまれた、毎日のお料理の記録から、料理を楽しみ、食を大切にされている姿勢を実感しました。これからも、ますます元気でお料理の腕を磨いてくださいね。
撮影/佐々木実佳 文/堂森香代
※当ページのコンテンツは、ベターホームのお料理教室の受講生の方のための会報誌「Betterhome Journal」2020年3月号掲載の内容を、Web記事として再掲したものです。
ベターホームのお料理教室の受講生向け会報誌「Betterhome Journal」
「おいしいって、しあわせなこと。」をキャッチフレーズに、 料理レシピや食についての情報を掲載しています。2020年3月号の特集は「いち、に、サンドイッチ」。サンドイッチは、パンに具をはさむだけで気軽に食べられるシンプルディッシュ。でも、ちょっとしたコツを知っておくとできあがりのおいしさは段違い!3つのポイントを押さえ、“ いち、に、さん!” と楽しく作りましょう。