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和食は好きですか(2001年度)

■調査目的:
ベターホーム協会は料理講習会「一汁三菜の会」を開催するにあたり、「一汁三菜」について人々はどのようなイメージを持っているのか、また、和食が好きな人はどの程度いるのかを調べることを目的に調査を行ないました。
 また、現代の食生活から旬がなくなったと言われますが実態はどうなのかを調べ、講習会での指導に役立てることも目的のひとつです。
■調査対象:
ベターホームの料理教室を受講中の女性517名
■調査地域:
東京 大阪 名古屋 札幌 福岡
■年代構成:
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
人数 517 106 147 84 95 69
100.0 20.5 28.4 16.2 18.4 13.3
■調査時期:
2001年1月
■調査方法:
アンケート用紙を料理教室で配布して、その場で記入してもらいました。

以下の表の数字はすべて%です。

1.「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」という言葉を知っていますか?
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,知っている 91.3 85.8 91.2 94.0 89.5 97.6
2,知らない 8.1 14.2 8.2 6.0 9.5 1.2
  • 「一汁三菜」は、ほとんどの人が知っているかなりポピュラーな言葉のようだ。
  • しかし、読み方はこころもとない人もいるようで「一汁」を「いちじる」と読む人も。

2.「知っている」とお答えのかたにうかがいます。「一汁三菜」のイメージは?(複数回答)
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,ふつうの家庭料理 60.3 55.7 62.6 51.2 57.9 74.1
2,昔の食事 36.9 59.2 36.1 46.4 41.1 34.1
3,質素な食事 25.3 19.8 17.0 27.4 25.3 44.7
4,料理屋の料理 3.1 3.8 4.8 3.6 2.1 0.0
5,今風のしゃれた料理 1.7 0.0 1.4 0.0 5.3 2.4
  • 「一汁三菜」は特別な料理ではなく、家庭料理の献立形式のこと。主食のご飯に、汁もの、肉や魚などの主菜をひとつ、野菜の煮物などをひと皿、和え物か酢の物など小鉢ものをひと皿という献立のフォーマット。この形式にあてはめて献立を考えれば、ある程度味のバランスも栄養バランスもとれた内容になる。
  • 調査では大半の人は「一汁三菜」を特別なものとは考えず、「ふつうの家庭料理」と正確に把握している。
  • しかし、「昔の食事」「質素な料理」というイメージも根強い。特に60代以上の人は「質素な料理」と思っている人が多い。地味で、素朴な食事という思い込みがあるようだ。しかし、「一汁三菜」は献立の形式のことだから、作る人しだいで華やかにも地味にも自由自在。「昔の料理」「地味」と型にはめずに、現代の生活に活用してほしい。

3.外食するときはどれが多いですか? ひとつだけ選んでください。
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,和風の料理 37.7 18.9 20.4 40.5 58.9 64.7
2,どちらとも言えない 25.1 20.8 30.6 31.0 22.1 18.8
3,洋風の料理 24.6 48.1 32.0 17.9 10.5 4.7
4,中国料理 10.1 9.4 12.9 7.1 7.4 11.8
5,エスニック系の料理 2.1 2.8 4.1 2.4 0.0 0.0
  • 全体では和風の料理が一番支持されている。
  • しかし、20代、30代の人を見てみるといずれも外食での一番人気は洋風の料理。
  • 40代以上はどの年代も和風が一番。年代によって好みがはっきり分かれた。

4.家で食べるときはどれが多いですか? ひとつだけ選んでください。
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,和風の料理 71.2 75.5 70.1 57.1 78.9 72.9
2,どちらとも言えない 18.2 15.1 16.3 22.6 16.8 22.4
3,洋風の料理 8.5 8.5 9.5 19.0 2.1 3.5
4,中国料理 1.0 0.9 2.0 0.0 1.1 0.0
5,エスニック系の料理 0.2 0.0 0.7 0.0 0.0 0.0
  • 家で食べるときは、全年代を通じて圧倒的に和風の料理を食べていることがわかった。20代、30代も、外では洋風、家では和風とはっきりしている。
  • 40代は和風の割合が最も低く、洋風の割合が最も高い。これは子どもが育ち盛りの年代であることが大きい要因ではないだろうか。40代の人たちも外食するときは、和風の料理を好んでいるのだが、家では子どもの好みに合わせた洋風料理も作る機会が多いということだろう。

5.和食のいいところはどれですか?(複数回答)
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,健康によい 77.6 74.5 87.8 67.9 75.8 75.3
2,あっさりしている 58.8 62.3 66.7 61.9 47.4 50.6
3,野菜が多い 53.8 48.1 51.7 56.0 65.3 49.4
4,季節感がある 51.6 37.7 42.9 60.7 63.2 62.4
5,食べ慣れた味 39.8 40.6 32.7 39.3 37.9 54.1
6,魚が多い 30.0 24.5 18.4 27.4 43.2 44.7
7,かんたんに作れる 6.6 7.5 5.4 4.8 5.3 10.6
  • 全年代を通して和食のメリットは「健康によい」が圧倒的。日本型食生活が体にいいことは、かなり浸透している。
  • しかし、「かんたんに作れる」と思っている人は少ない。食べるのは好きだが、作るのはかんたんではないところがネックか。

6.和食の悪いところはどれですか?(複数回答)
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,献立を考えるのに苦労する 29.4 29.2 33.3 27.4 26.3 28.2
2,作るのがめんどう 22.8 32.1 24.5 14.3 16.8 23.5
3,塩分が多い 20.9 17.0 25.9 15.5 21.1 22.4
4,もの足りない 19.9 18.9 17.7 28.6 20.0 16.5
5,作るのがむずかしい 15.3 19.8 17.0 11.9 9.5 16.5
  • 和食の「悪い」点は、「良い」点に比べればずっとポイントは少ない。
  • その中で1位は「献立を考えるのに苦労する」ところ。個々の料理作りよりも、どんな料理を組み合わせたらいいのか考えるのが大変というわけだ。
  • 20代は「作るのがめんどう・むずかしい」と答える人が多かった。20代は料理作りについてはまだ発展途上というところか。
  • 30代は5番の質問で、和食の良さを「健康によい」ところと答えた人が全年代を通じて最も多かった。この質問でも「塩分が多い」点を和食のデメリットとしてあげた人が一番多かった。30代は食事と健康の関わりについて関心が高い人が多いという結果になった。
  • 40代に特徴的なのは「和食はもの足りない」と答えた人が一番多かったことだ。これも自分がもの足りないというよりは、育ち盛りの子どもに食事を作る立場としての答えだと思われる。

7.次の素材の旬はいつ?(数字は正解率)
全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,きゅうり(夏) 92.3 84.9 95.9 94.0 90.5 95.3
2,たけのこ(春) 90.3 85.8 91.8 90.5 91.6 91.8
3,牡蛎(かき)(冬) 87.8 83.0 88.4 90.5 89.5 88.2
4,ぶり(冬) 84.9 73.6 87.8 89.3 87.4 87.1
5,だいこん(冬) 80.1 80.2 87.1 79.8 77.9 70.6
6,ふきのとう(春) 80.1 66.0 83.0 79.8 84.2 88.2
7,ふき(春) 77.0 52.8 80.3 83.3 87.4 83.5
8,ゆず(冬) 70.4 63.2 76.9 76.2 75.8 56.5
9,みょうが(夏) 52.0 40.6 46.9 56.0 60.0 62.4
10,かぼちゃ(夏) 46.8 22.6 36.1 45.2 70.5 70.6
11,ほうれんそう(冬) 42.6 36.8 44.2 36.9 50.5 43.5
12,あじ(夏) 27.7 28.3 27.9 23.8 33.7 23.5
  • スーパーの売り場には年間を通じていつも同じ食材が並んでいるので、本来の旬がいつなのかわかりにくくなっている。では、実際にどの程度、旬が認識されているのか調べてみた。
  • 20代はどの素材についても正解率が最下位。育ったときは、もうすでになんでもある時代だったのでわからなくなっているようだ。とくにふきのとう、ふき、ゆず、みょうがといったその季節ならではの日本の味がよくわかっていない。家庭の食卓にあまりあがらなかったのかもしれない。
  • 最も正解率が高かったのは60代以上の人たち。さすが、である。
  • 全年代を通して正解率が低かったのが、かぼちゃ、ほうれんそう、あじ。
  • かぼちゃは本来の旬は夏だが、収穫したものを貯蔵して冬まで食べる。今は輸入品もあるのでほとんど年間を通して販売されている。11月はハロウィーン、12月は冬至と寒い時期にかぼちゃが登場するので「夏のもの」という印象が薄いのかもしれない。
  • また、あじも近海ものの本来の旬は夏だが、実際にはいつでもあるので旬を云々することがあまり意味を持たなくなっている。
  • これらの食品からは旬という概念が失われてしまったと言えるだろう。消え行くのはやむをえないことなのだろうか。
  • ほうれんそうは1年中あるが、本来の旬である冬は栄養価がずっと高い。

8.次の質問にお答えください。(選択肢は設けず、答えを記入してもらいました)
正解 全体 20代 30代 40代 50代 60代
以上
1,料理に使う「木の芽」とは何の芽? サンショウの芽 65.0 31.1 55.8 76.2 86.3 88.2
2,「ハマチ」は大きくなると何と呼ばれる? ブリ 87.6 75.5 89.8 89.3 93.7 90.6
3,「ハマグリ」がつきもののお祭りは? ひな祭り 77.9 52.8 81.0 84.5 86.3 88.2
4,冬至につきものの野菜? カボチャ 81.2 64.2 78.9 88.1 91.6 88.2
5,葛粉を使った料理につく地名は? 吉野 48.0 24.5 54.4 48.8 52.6 60.0
6,サンショウの実を使った料理につく地名は? 有馬 11.6 3.8 4.8 15.5 13.7 27.1
  • 料理には日本の歴史や文化がつまっている。ここにあげたほか、切り方の名称ひとつとっても「短冊切り」「色紙切り」「櫛型切り」など、なくしたくない言葉がたくさんある。そのほか季節の行事に関連することなど、さまざまな文化が今に受け継がれている。
  • そういったことが、どの程度人々の間に知られているものか、ごく少数の項目ではあるが調べてみた。
  • 結果は20代はすべての問いで正解率が低く、60代以上が最も正解率が高かった。予想どおりの結果ではあるが、やはり若い世代に教えていく努力がないと忘れ去られるばかりであろう。
  • 1,料理に使う「木の芽」とは一般名詞ではなく、サンショウの若芽のこと。4,冬至にはあずきと一緒に煮たかぼちゃを食べると病気をしないと言われている。5,葛の名産地は吉野。そこで葛を使った料理名に「吉野」とつけることがある。例/吉野あん6,これは難問。兵庫県の有馬はサンショウの産地とされており、サンショウの実を使った料理に「有馬」とつける。例/有馬煮

[付録]こんな答もありました
1,「木の芽」とは何の芽? たらの芽・南天・たけのこ・ふき・松の実・ローリエ
*「松の実」は木の実、ローリエは木の葉?
2,「ハマチ」が大きくなると? まぐろ・かつお・かんぱち・さわら・オオタロウ
*オオタロウとは?
3,「ハマグリ」がつきものの祭りは? どんたく祭り
*博多どんたくのこと? どんたくは5月の連休のときの祭り。とくにつきものの料理はないそうだ。
4,冬至につきものの野菜は? 大根・冬瓜・かぶ・白菜・栗・菜の花
5,葛粉を使った料理につく地名は? 京都・奈良・金沢・高野山・中国
6,サンショウの実を使った料理につく地名は? 佃・京都・鞍馬・丹後・柳川・四川・うなぎ
*「佃」は佃煮にサンショウを使うこともあるから? 佃煮は東京の佃島の名物であること自体が知られていないのか。
*柳川鍋に粉ザンショウを使うので「柳川」の名がでたのだろうか?
*「四川」は不明。辛みからの連想?


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