ひと手間が味の決め手
あえものを作った際、きちんと水分を絞っているはずなのに、水っぽく仕上がることはありませんか。このような場合には、下ごしらえにしょうゆを使って工夫すると、身が引き締まり味がぐんとよくなります。「しょうゆ洗い」と呼ばれる方法です。
しょうゆは、野菜をゆでてしっかり絞った後にまぶします。薄く下味をつけるとともに、野菜の中の水分を出す効果があり、あえ衣とのなじみもよくします。使用するのはわずか。青菜200gに対し、小さじ半分程度です。さっとかけ、もう一度よく絞ります。ただし、長く置いておくと、酸性のしょうゆに反応して青菜が変色します。しょうゆ洗いは盛り付け直前に行いましょう。
同じ目的では「酢洗い」もあります。酢や酢水に材料を入れて振り洗いします。仕上げ前に水気をよく切るのは同じで、特に魚を酢のものにするときなどに使われます。生臭みを抜く効果もあります。
「しょうゆ洗い」や「酢洗い」のひと手間をかけることで、一段とあえものの味のなじみがよくなってくるのです。 |