デンプンがふっくらの秘密
すまし汁の定番「かきたま汁」は、簡単そうに見えて、なかなか理想通りにはいかない料理です。汁が濁ったり、卵が固まって底に沈んでしまったり・・・。羽衣のようなやわらかい口当たりにするには、水に溶いたかたくり粉を加えるといいと言われますが、なぜなのでしょう。
実は、かたくりの粉でんぷんは加熱されると編み目状の構造になる性質があります。この編み目に、溶き入れた卵をからませることによって、底に沈みにくくふんわりとした仕上がりとなるのです。かたくり粉は、だしカップ3に対し、小さじ1〜3が目安。薄いと効果が期待できません。
また、卵が固まってしまわぬように、穴あきお玉などで、卵を細くして流し入れましょう。編み目にかかりやすくなります。温度が上がりきらないうちに流し込むと、卵が固まらずに汁が濁る原因ともなるので気をつけてください。
寄せなべの後に作る雑炊も要領は同じ。始めからご飯のでんぷんが広がっているので、かたくり粉なしでも大丈夫。沸騰させ卵を細く流し入れさえすれば失敗しないでしょう。
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