大切なくず打ちの作業
だしが決め手のすまし汁ですが、具も大切な要素です。その中で、ツルリとした滑らかさとうま味がたっぷりの具に出会ったことはありませんか。その秘密はかたくり粉にあります。
かたくり粉のデンプンが素材の表面を覆うと、うま味が抜け出しにくくなり、さらに糊化したデンプンがだし汁を吸い込み、味をよくなじませてくれます。
かたくり粉を鶏のささ身などにまぶし、余分な粉をはたいて熱湯に入れ火を通します。鶏肉が浮き上がり、デンプンが透明になったら下ごしらえ終了。取り出して水を切ります。これをくず打ちというのです。
この作業は手早く行うことがポイント。かたくり粉を付け、火を通さないまま放置すると、素材の水分を吸って衣がとれてしまいます。また、加熱しすぎても、衣が外れたり具材から水分とうま味が逃げ出したりするので気をつけましょう。
白身魚やエビ、豚肉におしゃれな「衣」を着せて汁に浮かべると、おいしく味わえるすまし汁が完成します。
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