鮮やかな黄金色に
甘くてつやつやとしたサツマイモのきんとんは、大人から子どもまで、みんなに愛されている料理です。「金団」と書き、縁起のいい黄金色が特徴なのですが、油断すると黒ずんだりもします。なぜでしょうか。
原因のひとつは、イモの中の酵素。空気に触れると切り口を褐色に変えてしまうのです。切ったイモはすぐに水に戻し、空気を遮断して、酵素を水中に出しましょう。水を交換しながら20分ほどさらすとよいです。
もうひとつは、皮の表面近くにある白い液体。きんとんを黒く変色させてしまいます。粘りがあり水に溶けない成分なので、最初に皮を厚めに切って取り除きましょう。
また、ゆでる際には、オレンジ色のクチナシの実が効果を発揮します。水に浸しておくと、色素が水に溶け、サツマイモを鮮やかな色に仕上げてくれるのです。
あとは裏ごしをして砂糖を加え、練り上げれば出来上がり。甘さの調節は好みですが、糖分が多いほど照りが出てつやもよくなり、日持ちもよいです。輝くような色は食欲もそそるもの。おめでたい料理です。
|