調理法で色合い変化
ナスは和、洋、中華とさまざまな家庭料理に使うことができます。その淡白な味は煮ても、いためても、焼いても、揚げてもいろいろな料理に合います。でも、調理方法によって少しずつ色が変化しているのにお気づきでしょうか。
油でいためたり揚げたりすると、変色せずに鮮やかな紫色に仕上がります。これは130℃以上の高温で調理することで「アントシアン系」の皮の色素が安定するからです。さらにナスからえぐ味の原因となる成分が油に溶け出し、食べたときに甘みを感じさせます。これが、ナスと油が相性がよいとされる理由なのです。
これに対し煮物の場合、調理する温度が低いため色落ちして薄い青緑になります。皮の色素は水に溶けやすい成分で、汁も黒くなってしまいます。ナスは味がしみこみやすく、だしのうまみをたっぷり含みおいしく出来上がるのですが、多少色落ちしてしまうのです。
長ナス、丸ナス、米ナスなど、形や味と個性豊かなナスを上手に調理しましょう。
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