味付けは慎重に、徐々に
豆は煮たけれど皮はしわしわで、中身は固いままだった。こんな経験があるのではないでしょうか。実は、味の付け方が、仕上がりに大きく影響するのです。
料理本の煮豆の項では「砂糖は数回に分けて加える」などと記されています。このとき「結局は全部入れるのだから」と、一度に加えてしまうと失敗するのです。濃くなった煮汁を薄めようと、豆の中から水分がでてきてしまい、豆の表面がしわしわになってしまうからです。いわゆる浸透圧の作用です。
調味料は、始めは薄めに、煮ながら徐々に加えていくと、しっかり豆の中へ浸透します。「数回に分けて」と簡単に書いていますが、煮豆にとっては大切なことなのです。
もちろん、煮る前に、しっかりと吸水させておくことも大切。冬季は、豆の量の4倍程度の水に丸1日、浸すのが目安です。少し時間はかかりますが、後はゆっくりと火にかけていれば完成です。ゆで上がった豆は冷凍保存もできます。一度にたくさん作っておくと重宝します。
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