うまみを中に閉じ込めて
新鮮な白身魚が手に入ったら、手軽に作れる蒸しものはいかがでしょうか。ただし、手順を間違えると、臭みが残ったり水っぽく仕上がったりします。
まず下処理が大切。臭みを取り除くため、塩と酒をかけて10分間ほど置きます。浸透圧で水分が外に出るため、身を引き締めて身崩れを少なくさせるのです。次に、しっかりと沸騰させた蒸し器に魚を並べ、強火で加熱。一気に表面を固めて、うまみを身の中に閉じ込めます。10分間ほど加熱したら出来上がりです。
短時間に仕上げようと、蒸気が立つ前に魚を入れてしまうと、身の表面に水滴が付き、水っぽい仕上がりになってしまうので気をつけましょう。どうしても急ぐ場合は、電子レンジを使いましょう。ラップをして2切れで3、4分を目安に加熱すればいいのです。
焦げつかず煮崩れしにくい蒸しものは、素材の味をストレートに活かす調理法。淡泊な白身魚やアクの少ない野菜に向いています。
下味にワインやごま油を使って、洋風や中華風などと自在に仕上げましょう。
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